WORK & PEOPLE

研究開発職

RESEARCH AND DEVELOPMENT

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シリコン開発部シリコン開発課 課長

K.T

名古屋工業大学大学院
工学研究科 物質工学専攻
三重大学大学院 博士課程
(学位取得支援制度を活用)

※取材当時

  • 自分のアイデアが最先端技術の開発に貢献できる
  • 若いうちから開発職として活躍できる
  • 博士号取得など、開発職者への支援制度がある
圧倒的な技術の蓄積と
先進の評価機器を用いて
最先端分野の研究開発に取り組む。

私が就職先の企業を探す際に考えていた主な条件は、研究開発職として仕事ができることと、若いうちから活躍できる機会があることです。その条件のもとで企業研究を進める中で、フジミは半導体シリコンウェハー向け精密研磨材の世界シェアが約9割あり、また研究開発投資比率が毎年売上高の8〜11%と大手化学メーカー等と比較しても多いこと、そして、企業として成長過程にあり、若いうちから最先端分野の研究開発に携われることも魅力でした。また、フジミでは主要拠点が岐阜県各務原市に集中しており、転勤がほとんどないということも、腰を据えて研究活動を続けたいと考えていた私にとって理想的な環境でした。

実際に私が入社後すぐに携わった仕事は、当社が業界シェアトップを持つ製品の次世代品の開発でした。世界最先端の新しいものづくりにチャレンジできると、ワクワクしながら開発をスタートさせましたが、先輩方が積み上げてきた知見をもとに研究を続ける中で気がついたのは、技術の蓄積が圧倒的な会社の強みになっているということです。また、評価機器も充実しており、効率的かつ緻密なデータが得られるので、必要な評価機器が不足している等の環境要因で研究開発の進行が滞ることはありませんでした。お客様は、世界トップクラスの技術と販売実績を持つ企業なので、製品の評価には当然高い期待と厳しい目が向けられます。それらを超える製品を提案でき、お客様に採用頂けたときは、とてもやりがいのある仕事だと感じました。

開発に携わる日々の中で、あるとき上司から大学院へ行き博士過程の学位取得に挑戦してみてはどうか、というアドバイスを受けました。専門分野の知識をより深める上で、ときには仕事を離れ、より客観的な視点で研究することも有効であると上司は体験的に知っていたのでしょう。将来的にさらに新しいことにチャレンジするためにも、学位取得を勧めてくれたようでした。実は、就職活動を開始する前に、大学院に残ることも選択肢のひとつだと考えていました。そのことも思い出し、博士課程への進学を決意しました。

一人ひとりがアイデアを出す
自由闊達な風土で
技術者としても、
人としても、日々成長できる。

大学院での博士号取得に向けた研究活動と、会社での研究開発業務を同時に進めるのは、まさに二足の草鞋を履く日々。しかし、忙しい中でも両者を妥協せずに取り組む中で、大学院での専門知識のみならず、優先順位のつけ方や集中的な時間の使い方、同僚や上司の支えなどチームとして仕事に取り組む意義といった多くのことを学びました。特に、チームのメンバーに頼らざるを得ない状況の中で、「チームで何かを達成したときの感動は、一人で研究と向き合うのとは全く異なる」と感じられたことは私にとって大きな成長の機会となりました。

そうした経験を経て、現在は当社の主力事業のひとつであるシリコンウェハー向け研磨材を開発するシリコン開発課の課長として働いています。開発の仕事は新しいアイデアをもとに製品を開発することです。それだけに一人ひとりが主体的にアイデアを出し続けることが何より大切だと考えています。チームには若いメンバーも多く、入社間もない若手社員の提案も積極的に検討するようにしています。チームの中で自分の考えが活かされることで、1人ひとりがより積極的になれると考えているからです。このような自由闊達な風土も、新しいものを生む研究開発力につながっていると感じます。

フジミは、シリコンウェハー向け研磨材の業界ではリーディングカンパニーです。世界一の性能や品質を達成し、認められた製品で、人々の生活がより豊かになると思うと、大きなやりがいを感じます。もともと私は、研究職志向を強く持っていましたが、仕事を通じて多くの経験を積んできたことで、組織のマネジメントやお客様との関係づくりなど、研究を事業として発展させていく視点も持つようになってきました。フジミには、人としても日々成長できる環境が確かにあると感じています。